八ヶ岳カントリーガーデンは、造園から庭の設計・施工・管理まで、お客様の庭造りをサポートします。
八ヶ岳カントリーガーデン

孤蓬の人。

2019年1月12日

今夜は雪の予報ですが 日中は過ごしやすい土曜日。土場を片付けながら 一日 薪割り作業。

さて、旅の続きと行きたいところですが 今日読み終えた本があまりにも良かったので ここに書き記します。

その本は葉室麟の「孤蓬のひと」 https://bookmeter.com/books/11160041

自分の憧れの人の一人 小堀遠州の生涯を これまた大好きな作家のひとり葉室麟 (死んでしまったけど)が書いてくれました。

 その文章 一つ一つに 遠州の茶や庭や建築に対する想いが語られています。

 茶が移ろっていく今の心を大事にするように、形として作られるものには そのおりの心が込められる。{作庭もまた 心を庭に託すことなのかもしれない。}

 「ただ茶人に出来ることは 悲しみのあまりに こぼれた涙を 飲み続けることではないでしょうか」

この本が 自分にとって感銘したことはこの章の最後に語られる桂離宮のことで 何故 遠州が この庭の作庭者にも関わらず 名前を出せなかったのかの理由が書いてあるからです。

桂離宮に関する多くの本が 作者は遠州ではないとしています。でも自分はこの庭を見る度に 遠州そのものの庭(配下で働くその当時の名もなき多くの山水河原者と言われる技術集団の誇り高き技術)だと感じるのです。

戦国~江戸時代初期にかけて 素晴らしい仕事を成し遂げた小堀遠州。この本によって 大名でありながら幕府の官僚であり 様々な普請を通して素晴らしい庭を造り続けながら 飢饉によって多くの苦しむ農民に対する救済をしてきたことが分かりました。

 小堀遠州 心から尊敬します。

 

 

 

 

トラックバックURL

コメントをどうぞ

This blog is kept spam free by WP-SpamFree.